Trados TagEditor

翻訳メモリ(Translation Memory−TM)とは、過去の翻訳例の対訳データベースのことです。Tradosなどの翻訳メモリソフトでは、翻訳メモリの中から、新規の翻訳対象と同じ、または類似の訳文を検索、自動置換できます。
特に、IT製造業などの製品マニュアル、説明書の翻訳では、バージョンアップ、モデルチェンジなどの際に、過去の翻訳を相当な割合で流用できるため、大幅な効率化、コストダウンが可能です。IT業界では標準的に使用されています。
弊社では、翻訳プロジェクト管理、翻訳メモリのツールとして、業界標準のソフトウェアであるSDL Tradosを使用しております。

Tradosによるメモリ検索結果の例

[原文]Click the [File] menu, and then [Close].
[メモリ原文]Click the [File] menu, and then [Open].
[メモリ訳文][ファイル]メニュー、[開く]の順にクリックします。

Tradosでは、文単位で、翻訳対象文と翻訳メモリに登録済みの対訳を比較、検索します。上の原文の場合、メモリとマッチ率86%で一致し、相違する "Close" だけを翻訳すればよくなります。
作業が軽減される分、翻訳料金もTradosのマッチ率に応じて軽減されます。Tradosには、実際の翻訳作業前に翻訳対象ファイルを解析し、マッチ率ごとの語数情報レポートを作成する機能があるため、翻訳メモリがあれば、お見積もりの段階でコストダウンを詳細に把握できます。

翻訳メモリソフトTradosの利点

    翻訳メモリソフトTradosを活用すると、以下のようなメリットがあります。
  • 過去の翻訳例を参照することで、文体のぱらつきを排除して、高品質な翻訳が可能
  • 過去の翻訳例を参照することで、用語の統一が容易にでき、高品質な翻訳が可能
  • 作業の効率化、コストダウン(機械翻訳(自動翻訳)と組み合わせることで、さらなるコストダウンも可能)
    Tradosを活用した翻訳は、以下のような場合に有効です。
  • 過去に類似の翻訳文書がある、または、将来、類似の翻訳文書を作成する予定がある
  • 翻訳対象文書内に、類似のページや文章が繰り返し存在する

翻訳メモリの構築

Tradosでは、新規翻訳対象の翻訳メモリデータベースへの登録は、翻訳作業と並行して行われます。過去の翻訳でTradosなどの翻訳メモリツールを使用していなかった場合は、過去の翻訳例をデータベースに登録する作業が必要となります。(アライン作業と呼ばれます。)
過去の原文ファイルと訳文ファイルをご用意いただければ、Trados用の翻訳メモリ構築作業を代行いたします。